2025年6月5日木曜日

Булат Окуджава - Бумажный солдат 紙の兵隊~沼野充義先生「吟遊詩人オクジャワの世界」


После прошлой недели я сегодня снова поехала на дачу отца в Йокосибу.

Брат Окуджава "Бумажный солдатик"
https://youtu.be/NqiYknlH5nI?si=7EDXkj0pn5U94dmu

Один солдат на свете жил,
красивый и отважный,
но он игрушкой детской был:
ведь был солдат бумажный.

Он переделать мир хотел,
чтоб был счастливым каждый,
а сам на ниточке висел:
ведь был солдат бумажный.

Он был бы рад -- в огонь и в дым,
за вас погибнуть дважды,
но потешались вы над ним:
ведь был солдат бумажный.

Не доверяли вы ему
своих секретов важных,
в почему?
А потому,
что был солдат бумажный.

В огонь? Ну что ж, иди! Идёшь?
И он шагнул одинажды,
и там сгорел он ни за грош:
ведь был солдат бумажный.

*в огонь и в дым 火の中、また煙の中へ(煙は戦火の象徴)
「危険を顧みずに飛び込んでいく」の慣用句は日本と同じく「火の中水の中」в огонь и в воду

*висеть на ниточке 糸で吊るされている→紙人形の兵隊が吊ってある状況と、慣用句として「風前の灯火」「危機に瀕している」のダブルミーニング

世界を変えようと理想に燃えて勇敢に戦火の中に飛び込んでいった美しい兵隊さんは、「虚しく燃えて犬死した」という悲惨な結末に、現況のかの地での末端の兵士たちを思わずにはいられず、胸苦しくなる歌だ。

普通子どものおもちゃになるのは鉛(錫)の兵隊さん оловянный солдатик

この世界に一人の兵隊がいた
美しく、勇敢な
でも彼は子どものおもちゃだった
だって紙の兵隊だもの

彼は世界を変えたいと思った
それぞれが幸せになるように
でも自身は糸に吊るされていた
だって紙の兵隊だもの

彼は火の中、煙の中に喜んで飛び込んで
あなたたちのためになら二度でも犠牲になったろう
でもあなたたちは彼をからかったよね
だって紙の兵隊だもの

あなたたちは彼に明かさなかったね
自身の大事な秘密を
それはなぜ?
なぜって
紙の兵隊だったから

火の中へ?そうか、まあいい、行け!行くのか?
そして彼は一歩踏み出した
そしてその場で燃え尽きてまったく無駄死にしてしまった
だって紙の兵隊だったから

木曜日のオクジャワの世界の「紙の兵隊」の補充。
物悲しい曲が多いオクジャワの中でもとりわけ悲しい歌である。

Kocmocさん | 2025年4月24日のおぼえた日記
http://gogakuru.com/mypage_100291/diary/2025-04/24.html

なお、テキストには4連の後に書き込み(下記)がしてあって、どうやら別バージョンではここでもう1連入るらしい。

紙の兵隊は自分の運命を呪いながら
平穏でない生活を渇望した
常に求めていた、火を、火を、と
自分が紙であることを忘れて

戦争になったら、前線にやられて簡単に犠牲になる(しかもそれが「皆のため」「平和のため」になるわけでもない無駄死に)紙でできた戦争の駒なのに、それを認識できないで「戦争しなきゃ」という風潮に乗せられる人々を想像してしまう。

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