2010年12月19日日曜日

ロシア人の人名 略称・愛称⑤ Дで始まる名前

Дで始まる名前は重要なのです。
なんたってДмитрийがある。
なぜかロシアのサッカー選手のドミトリー率は異様に高い。
元々ロシア人に多い名前ではあるのだが、それならイワンとかアレクセイとかアレクサンドルとかもそうなんだけど、それを凌駕している気が。
特にロコモチフ・モスクワに多い。
ドミトリー君たちには、スィチョフ(ロコモチフ・モスクワ)、タラソフ(ロコモチフ・モスクワ)、トルビンスキー(ロコモチフ・モスクワ)、センニコフ(ロコモチフ・モスクワ)、ブルィキン(フォルトルナ・デュッセルドルフ(ドイツ))、キリチェンコ(サトゥールン・ラメンスコエ)、ロシコフ(サトゥールン・ラメンスコエ)(1997-2007ロコモチフ・モスクワ)、ホフロフ(ディナモ・モスクワ)(2003-2005ロコモチフ・モスクワ)、コムバロフ(ディナモ・モスクワ)、ウクライナ人でチグリンスキー(バルセロナ)(ウクライナ名だとドミトロ)、元選手でラドチェンコ(元ジュビロ磐田)、アレニチェフ(元スパルターク・モスクワ、ポルト、ローマなど。現在は議員)。
他にもGKのボロディン、ホミッチ、それからパルフョーノフ(元スパルターク・モスクワDF)、ヴァシリエフ、クドリャショフ(ルチ=エネルギヤ)、ポポフ、ヴェルホフツェフ、ウクライナのミハイレンコ(元ドニエプル)。さらに、カルポフ、カショーノク(ベラルーシ)監督?、アキモフ、チコノフ(スパルターク・モスクワ)・・・いい加減にしろって。
チェルノモーレツ・オデッサにもDFのグリシュコとMFのヴラドフと二人のドミトリー君がいます。
追加:Дмитрий Молошマロシュ(シビリ・ノヴォシビルスク)
きっとクラブ内に二人はドミトリーがいる、そんな雰囲気。
そういう場合、名前での略称・愛称で呼んでもわかりにくいですね。
「ジーマ」と「ミーチャ」で呼び分けるにしても、ロコみたいに5人くらいいたらもうお手上げです(たぶん)。
ロシア語の教科書には書いてありませんが、軍隊とかスポーツのチームとか同年代の同性が緊密な小集団となって活動するような場では、ギヴンネームではなく、姓から派生させた愛称をよく使います。
有名なのはシェフチェンコ→シェヴァですね。
ビリャトレジノフ→ビーリャ、アルシャーヴィン→シャーヴァ、カリニチェンコ→カリーナ(カリンカのことです)、カリャカ→カーリャ、パヴリュチェンコ→パヴリュク(普通はパーヴェルというギヴンネームの愛称)。
ドミトリー君たちの場合、スィチョフ→スィチ(ふくろう)、ロシコフ→ローシ(へらじか)、ホフロフ→ホーホル(ウクライナ人)。生き物特集?

※Каюмовカユモフ(スパルターク・モスクワ)「期待の若手トップ30」
※Черышевチェルィシェフ 「期待の若手トップ30」のデニス・チェルィシェフのお父さん。
さて、ではДで始まる名前。
*Давидダヴィード(古代ヘブライ語『愛された者』)略称:Даваダーヴァ,Додяドージャ 愛称:Давидушкаダヴィードゥシュカ

*Даниилダニイール(古代ヘブライ語『神は我が裁き手』…「司くん」とは少々違うか) 口語形Данилダニール/Данилаダニーラ/Данилоダニーロ 略称:Данаダーナ,Даняダーニャ 愛称:Данилушкаダニールシュカ

*Демидデミード(古代ギリシャ語『神』『熟考する』)略称:Дёмаジョーマ,Димаジーマ愛称:Дёмочкаジョーモチカ,Димочкаジーモチカ,Демушкаジムーシュカ

*Демьянデミヤーン(ギリシャ語『征服する』)古名:Дамианダミアーン 略称:Дёмаジョーマ 愛称:Дёмочкаジョーマチカ,Дёмушкаジョームシュカ
※「デミヤーンのウハー(魚スープ)」Демьянова уха(←物主代名詞女性形)(デミヤーンさんがウハーをしつこく勧めるので食べすぎで死んでしまった→親切の押し売り、有難迷惑という諺)で有名?

*Денисデニース(ギリシャの人名ディオニシオス(ディオニソスに捧げられた)から)略称:Деняジェーニャ,Денаジェーナ愛称:Денискаジェニースカ,Денисушкаジェニースシュカ
『イワン・デニーソヴィチの一日』のデニーソヴィチはその父称。
サッカー選手ではボヤリンツェフ、コロディン(ディナモ・モスクワ)、アルマシュ(ディナモ・キエフ)
※Черышевチェルィシェフ(レアル・マドリード(スペイン))「期待の若手トップ30」

*Диниярジニヤル(日本語の表記ではディニヤルなどとなっていることが多い)
 ビリャレトジノフБилялетдиновくらいしか思いつかない。

*Дмитрийドミトリー(ギリシア神話の農業・豊穣の女神デメーテルの物主形容詞から 「実くん」「豊くん」にあたるか) 古名:Димитрий:ディミートリー 口語形:Митрийミートリー 略称:Митяミーチャ,Димаジーマ,Митряミートリャ 愛称: Митенькаミーチェニカ,Митюшаミチューシャ,Димочкаジーモチカ
冒頭に書いたように、ドミトリーは数多くいるのですが、ジーマと言ったらやはりスィチョフでしょうか。
彼がスパルタークに入って代表でも頭角を現してきたころ、Димкаという卑称形で呼ばれていましたが(今でもファンのコメントでは散見される)、貶めているのではなくて「年少なのによくやっているね!偉い!」という意味を込めてのものだったと思います。
ディミタル・ベルバトフДимитар Бербатов(マンチェスター・ユナイテッド/ブルガリア代表)もここの仲間か。

*Добрыняドブルィニャ(古代スラヴ語『血気はやる』) ブィリナの登場人物ドブルィニャ・ニキーチチが思い浮かびますね。

*Дорофейドロフェイ(ギリシャ語『贈り物』『神』)略称: Дораドーラ,Дорошドーロシュ,Дорошаドローシャ 愛称:Дорофеюшаドロフェーユシュカ,Дороняドローニャ
メドベージェフ大統領(ドミトリーくん一派の一人)の飼い猫の名前でしたね。
ドロフェイ君→

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