2015年3月18日水曜日

サーシャの新たな挑戦

ツイッターではすでに書いたけれど、カザフ出身のドイツ人選手アレクサンドル・メルケル(現在はスイスのグラスホッパー)、「ロシア代表になりたい」「やはりドイツ代表」と発言は二転三転していましたが、かねてからの噂どおりこのたびカザフスタン代表の招集を受け取ったとのこと。

ロシアのサッカー協会は在外の選手を発掘しようという意欲があまり見られない(チェルリシェフみたいに民族的にもロシア人でしかも二世選手でない限り全然スカウティングしていないんじゃないか?という気がしている。それでいいのだろうか?ワールドカップの自国開催を控えていると言うのに。他国のことながら不思議に思う。)ので、いくばくかの所縁があるとはいえ現にロシア国籍を持たないメルケルにとって、ロシア代表入りはその実力以前にハードルが高かったわけで、ほどなくドイツ代表の方に方向転換したのですが、現王者のドイツのフル代表としては入り込む余地なしということなのか。
生まれ故郷のカザフスタンが遂に招集リストに名前を挙げました。
ということは、既に「応じる」という話し合いは済んでいるのだろうと思います。

ここに至るまでの道は一筋ではなかった(ドイツ代表入りできればそれにこしたことはなかったのだろう)けれど・・・。
ドイツ語でブログを書き、サーシャじゃなくてアレックスと名乗ったりと、苦心を重ねていたみたいだし。

まあとにかく、これからでしょ。
サーシャのカザフスタン代表での未来に栄光あれ!

(彼の記事を何回か取り上げてきたので、一応報告程度に。)

Полузащитник "Грассхоппера" Александр Меркель получил приглашение в сборную Казахстана на игру отборочного турнира Euro-2016 против Исландии и товарищеский матч с Россией.

グラスホッパーのMFアレクサンドル・メルケルは、ユーロ2016予選の対アイスランド戦及びロシアとの親善試合へのカザフスタン代表からの招集を受けた。


С исландцами Казахстан встретится 28 марта в Астане, а против России сыграет на "Арене Химки" три дня спустя.

カザフスタンは、アイスランドとは3月28日にアスタナで、一方ロシアとはその3日後にアリーナ・ヒムキ(註:モスクワ郊外にある)で対戦する。

Напомним, что Меркель родился в семье советских немцев в Алма-Ате и играл за юношеские команды Германии всех возрастов. 

周知のごとく、メルケルはアルマ=アタの旧ソ連圏ドイツ系の家庭に生まれ、ドイツのユースクラブでプレイしていた。


Профессиональную карьеру он начал в "Милане", также выступал за "Дженоа", "Удинезе" и "Уотфорд". 
プロ選手としてキャリアを始めたのはミランであり、ジェノア、ウディネーゼ、ワトフォードでプレイした。

Несколько лет назад ходили разговоры о возможном вызове футболиста в сборную России.
数年前にはロシア代表入りの可能性について語られていた。

АЛЕКСАНДР МЕРКЕЛЬ ВЫЗВАН В СБОРНУЮ КАЗАХСТАНА НА МАТЧ С РОССИЕЙ

2015年3月17日火曜日

ムスリム系の人名(書きかけ)

昨日から今日にかけて、一週間くらい前にツイートしていた

ムスリムっぽいお名前だとは思っていた。“ハリルは「親友」、ホジッチは「指導者(ホッジャ)の子孫」。そしてファーストネームの「ワヒド」は、アラビア語の「独特な」「唯一の」に由来”代表監督内定、ハリルホジッチ|スポーツナビ


というのが、リツートされて、ハリルホジチさんが日本代表監督就任となったことを知る。

ムスリム系の選手の名前は、ロシアでももはや無視できないくらいいるのだが、ここでは把握できていなかった。

以前(もう十年くらい前になる)、突然アラビア語の勉強(というよりアラビア文字の学習)を始めた時に、文字の書き方を一通り覚えると、イラン映画のクレジットに現れる人名を読むために、まずは男性名の読み方をカードにしたりしてせっせと覚えたものだった。
(しかし、あまり覚えていない。年を取ることの悲しさよ。)

ムスリムの名前についての理解は、日本ではまだあまり進んでいないと思うが、いろいろなことがあった(悪いことが圧倒的に多かった。思えば90年代は案外緩やかな(最狭義の)平穏が何とか保たれていた時代だったのではないか、2000年代初頭にしても今振り返るとまだよかったような気がするよ)現在、改めて学んでおきたいと思っていたりする。

ムスリムの人名男性編
*Arshad アルシャッド : 最も正しく導かれた者、最も道理にかなった
*Ali アリー : 気高い、崇高な、著名な、卓越した、名誉な、
 預言者 Muhammad ムハンマドの娘 Fatima ファーティマ の夫
 やはりシーアにおいては最もポピュラーな名前じゃないかという印象がある。複合名でもよくつかわれているんじゃないかな。
*Akbar アクバル : 偉大な、広大無辺な、
 Allah-hu-Akbar アッラー・フ・アクバル は「神(アッラー)は偉大(アクバル)なり」
*Faisal ファイサル : 審判、判断を下す者、決断力のあるもの、
*Aziz アジーズ : 強力な、強い、最も尊ばれた、
*Hasan ハサン, Hassan ハッサーン : ハンサム、美しい者、素敵な容姿
*Husain フサイン、フセイン : 美しい、
 ※フセイン(フサイン) حُسَيْنٌ という男性名は、ハッサン(ハサン) حَسَنٌ という男性名の指小形(縮小形)で、「小さいハッサン(ハサン)」の意味
*Imran イムラーン : 注意深く礼儀を遵守する者
*Parvez パルヴェーズ:勝利を得た、幸運な
*Rashid ラシード : 賢明な、思慮深い、正しく導く者、
*Saadat サーダット : 繁栄、幸福
*Saeed サイード : 幸運、由緒のある、威厳のある
*Shafiq シャフィーク : 情愛深い、憐れみ深い、温かい心を持った
*Tahir ターヒル : 高潔な、純粋な、信心深い、謙虚な

*イブラヒーム<アブラハム(聖書起源)
*アブドッラー:神のしもべ(多神教時代からあった、イスラム起源ではない名前)
*ジャミール:美しい、素晴らしい 女性形はジャミーラ
*ユーハンナー<ヨハネ(聖書起源)
*ジルジース<ゲオルギウス(外来の聖人名)
*カリーム:豊かな 女性形はカリーマ

構造
*アブー:「~の父」
*(イ)ブン(または)ビン:「~の息子」